これでも、以前は優秀なピアノの営業マンだった。

 

またまた、久々のブログで恐縮ですが…先日落語家の柳家小三治師匠がお亡くなりになりましたので、それに因んでふと思い出した楽器販売店の店頭でのエピソードを1つ…バブル期の話です。

 

じつは私の趣味の1つで落語鑑賞がありまして、当時は調律に行く途中の車の中ではクラシック音楽なんかをFMで聞いているよりは、落語のCDをよく聴いていたものでした。

 

で、その日はピアノの購入予定のお客様を店にお招きして、得意のセールストークをしていた訳です。商談は順調に進んで平均的な機種で購入が決まりそうになった時に…幼稚園の年中くらいのお子様の目線が当時流行った自動演奏装置付きのピアノに行くのを私は見逃しませんでした。

 

こちらの方が値段は30万円ほど高い。会社にも貢献できるし私の評価も上る。しめしめ…

これは行けるぞ❗️と優秀なセールスマンの私はピント閃きましたね。

よし、では先日営業車の中で聞いていた小三治師匠のネタを使ってみてやろうと…

 

で、ご両親の私に向ける目配せをスルーして「○○ちゃんこのピアノ良いでしょう…ほら、こうやってスイッチを入れるとね人がいなくても勝手に演奏してくれるんだよ。」

黙って見てたら、案の定○○ちゃんはお父さんのところに駆け寄って

「○○こっちの方がいい」

とおねだりをしている。

 

すかさず、私はこの時とばかりに落語のネタを使ったのは言うまでもない。

「○○ちゃん、いい事を教えてあげるから…こういう時は床にひっくり返って

駄々をこねて泣きながら

これが欲しいこれが欲しいってお願いしてごらん。そうすればきっと買ってくれるよ‼️」

と慌ててお母様が

「手仕事屋さん、そんな事言うのやめて下さい、この子本当にやるんだから…」

で、結果はどうなったのかって?

小三治師匠ありがとうございました。