「それは、お前の学校の音楽の先生だろが…」

まだ携帯電話を持ってない頃
調律依頼の電話は自宅に掛かってきた。
そして電話を受けるのはカミさん又は長女、次女。

そんな時の話を一つ二つ
ある日、家に帰ると長女からの伝言。
「鈴木さんから調律お願いしますって電話があったよ。」
なんだ長女がでたのかよ。
「鈴木さんってお客様いっぱいいるんだよ。」嫌な予感「住所と電話番号聞いた?」
「聞かなかった。」やはりな。
「どんな感じの人だった?」
「プードル飼っていそうな人」間髪を入れず出た言葉は
「あぁ、それはお前の学校の音楽の鈴木先生だろがよ。」
ジャンジャン。

もう一つ
暫く経って家に帰ると又長女からの伝言。
「高橋さんって人から調律お願いしますってさ。」

それから私が台帳の全ての高橋さんに電話をしたのは言うまでもない。