ある楽器会社の営業会議の内容とは…?
ある昼下がり。今日も今日とて…
「これだけ、楽器販売が不振だと我社もいよいよ、多角経営をせなあかん…何か良い対策案はないものかね?諸君に忌憚のない意見を聞きたいので遠慮なく言ってくれ給え。」
以上は、月初の営業会議の席上、社長がここのところ毎月従業員に対して、のたまっている有難いお言葉だ…
私が中堅調律師として、この楽器会社に入って三年目…もうかなり昔の話になるけど、まあ聞いて下さい。
社長…「熱海君何か意見はないか?」
熱海…「別に…」
社長…「じゃあ伊東さんは?」
伊東…「微妙…」
社長…「しょうがないな。熱川君。君は何か現状を打開する良い知恵はないのか?」
熱川…「今目くじらを立てるより、むしろ大勢に影響がないようならば現状維持とゆう事でこのまんまでよろしいのでは…」
社長…「ムカァ~ッ…き君達は私をなめているのかね!?」
で、いよいよ社長の矛先が私にも廻ってきたわけですよ。
社長…「湯河原君!君は調律師だからって、毎日ただのうのうと楽器売らないで、調律だけしてれば良いと考えていたとしたら、大きな間違いなんだよ…なんか会社の利益が上がって明日からでも出来る良い知恵はないのか?」
そらきた…
私…「じゃあ、チンドン屋でもやりますか?
熱川君はサックス吹けるし伊東さんはドラムやってるから金と太鼓担がせて、熱川は口が上手いから口上でも喋らせればいい…
1週間も練習すりゃ直ぐに稼げるようになりますよ…」
それから、私がその楽器会社を辞めたのは言うまでもない…
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