なんでピアノの右側に窓とか壁とか洋服ダンスとか置くんだよ〜…調律師の苦悩とは?

なんでピアノの右側に窓とか壁とか洋服ダンスとか置くんだよ〜調律師の苦悩とは?

最初からなんか穏やかでない言葉が出て来てどうも申し訳ありませんが何の事かと申しますと

調律するんでお客様の御宅に伺うと、だいたいの御宅に何故かピアノの右側には必ず洋服ダンスとかお子様の勉強机とか壁とか出入り口とか窓とかその他、はたまたピアノを弾く演奏家の御宅なんぞにいたってはピアノの右側にもう一台グランドピアノが置いてあるで、何を云いたいのかと申しますと調律師にとってピアノの右側に洋服ダンスとか勉強机とか等〃、要するに調律師の動線上に遮へい物があるという事は調律作業をする際、非常にハードルの高い状態になるという事なのです。
何故って?
右利きの調律師にとって高音部のチュウニングピンを操作する場合身体はどうしてもピアノの右側に持っていかないと調律作業はとても困難を要する事となるのですよ。

私なんぞは、その状況に会うといつか見た映画の黒部の太陽に出てくるトンネル工事の人夫がフォッサマグナにぶちあたって進行困難で途方に暮れている場面と重なる。
最初のうちはいいが調律がそろそろ終わりに近づく頃に例のフォッサマグナにぶちあたるのだ。もうじき帰れると思ってたのによで、身体は遮へい物でどうしても右には進めないでも高音部の調律作業はやらないわけには行かない
やがては終るのだけど、しんまい調律師だった頃はなかなか終わらずにとうとうその御宅で歳を越してしまった。(ウソです🙇🏻)
で結局は覚悟を決めてアクロバティック体制で、調律師は老いも若きも高音部の調律作業をするハメになるんだ。
あゝまた、腰に来た
養生 養生。